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Story 01

OfficeItself の企業研修では、準備期間に何度もスタッフ同士で話し合いの場を設け、企業が望む方向を理解し共有したうえで研修の目的とゴールを決めています。さらに講師陣の関係作りには労力を惜しみません。これらの強い基礎が研修の場にミラクルをもたらします。ここではある企業研修の事例を紹介します。

ある飲食店の新人研修でのこと。
サービス業ですから、挨拶を学ぶのですが単に気持ち良い挨拶というレベルではなく、全身全霊で感謝の気持ちを相手に伝えるという事が体感的にわかるまで徹底的に行います。

 

この年は、挨拶へのモチベーションがチームによって違っていました。取り組みが中途半端な受講者がいるままに1日目の研修は21時で終了しました。

 

挨拶といえども単なる動作ではありません。
この企業が目指すところは心で感じていることを行動に顕す事、つまり体現してほしいということでした。机上の空論ではなく徹底して体現してほしいという事、それを通じて社会という事を知ってほしいという願いがありました。

 

 

 

 

研修の目的に立ち戻り、翌日からの研修内容を大きく変更することにしました。講師が事前に何度も話し合い一枚岩になっていると、当日の場をくみとりながら学びを深めるために柔軟な変更ができます。

 

2日目も挨拶練習を続けることにしました。
挨拶へのモチベーションによりチームに優劣をつけました。
優秀なチームにはアドバイスをして次の課題に進ませましたが、劣組にはあえてアドバイスをせずにメンバーが自分たちで課題をみつけ話し合い、私たちに食らいついてくることを願いながら待ちました。

 

劣組になったチームは、最初は何をしていいかわからなかったようですが、戸惑いつつも段々と本気になってきました。彼ら自ら挨拶の本来の意味を膝つきあわせて話し合い、その上でお互いに関わり合いながらフィードバックをしつつ、挨拶の自主練をやり続けていました。

 

 

 

 

そして3日後、遂に彼らは見事な挨拶を体現しました。
今まで感じた事のない心のこもった挨拶でした。
ここまでやれば彼らはこの挨拶の感覚を一生忘れないでしょう。

それを観ていた優秀チームたちもさらに自分たちのポテンシャルをあげるために自らまた対話し始めたのです。自ら本気で体現することは強いのです。

研修の場では、受講者が主役です。講師はその場をホールドし、見守り、進めます。願いを強く持ちながら…。

  • 心を体現するために「体験から学ぶこと」が何より大事

  • 講師や企業の担当者と一枚岩になることで、伝えたい事を体験してもらう

  • 研修は生々しいLIVE。時には場によって準備したものを手放し、気づきを深める

  • 研修の主役は受講者。彼らの気づきを深める場を創る。

  • 受講者が本気になる関わり。そのためには時に厳しい態度をもって臨む

  • 「何のための研修か」を常に抑えて、その場で柔軟な内容の組み替えをし、目的を目指す

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