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パーソナルコーチング事例
内科医:大橋 健さん
2005年〜現在
大橋健さん(以下、健さん)との出会いは私がコーチングを学び始めた頃。
ご自身も内科医でありながらコーチングに興味を持ち、コーチングトレーニング機関で同じクラスだったことがきっかけです。
その後しばらくして私のクライアントとなり、現在まで健さん自身の、そして医師としての人生に寄り添わせてもらうという素晴らしい機会に恵まれました。
健さんとコーチングの出会い、コーチングの魅力とは何かを伺いました。
今でこそ医療におけるコーチングは徐々に注目され始めていますが、健さん自身がコーチングを学び始めたのはもう15年くらい前と聞いています。そもそもなぜコーチングに注目したのですか? 健さん:私のように糖尿病などの生活習慣病を扱う場合、患者さんとは長期にわたってのお付き合いになります。 自覚症状が乏しいことも多いため、医者からの一方的な治療に関しての指示だけだと患者さんが本気で自身の病気に向き合うことが難しい場面もある。 また、医者が手術して治すような病気と違い、医者が直接してあげられることは少なく、患者さん自身が食事や運動などに積極的に取り組まないと治療はうまくいかない。やはり長期にわたる病気は本人がどうしたいか、という気持ち次第のところもあるんですよね。 患者さんに本気になってもらうためにはどうすればいいのかな、と思っていた頃にある雑誌に「コーチング」について書かれていた記事があって、「これだ!」と思いましたね。 その頃は“医療”の文脈でコーチングが書かれていたものはとても少なかったのですが、コーチ=医師、クライアント=患者さんと置き換えれば、もしかしたらこれは私が求めていた患者さんとのコミュニケーションではないかと。 その後、自分がコーチングできるように学べる機関を探し、すぐに通い始めました。 印象深かったのは、ワークショップ形式で、リーダーの関わり方を見た時。 コーチング研修機関の中にはビジネスに特化して、感情をあまり扱わないところもあったのですが、そこは違った。ネガティブな感情も含め、ちゃんと感情を味わうところが、医療とも切っても切り離せない。 患者さんは自分が病気と知って気持ちにこないわけがない。その後の長期治療のプロセスでもそうです。なので、感情を扱うリーダーのコーチングを見た時、目からウロコでした。そこからハマったかな(笑) 。 コーチングを伝える、受けるということを通じて、自分の中で変化したことはなんですか? 健さん:一般的な状況でいうと、コーチングに関して大きな誤解をされることは少なくなってきましたよね。 じゃあ、どんどん自分の周りで使う人が増えたかというとそうではない。医療でも患者さん向けにコーチングを活用しようというような団体も増えてきました。コーチング資格を取る人も少しずつ出てはいるけど、基本の土壌は変わっていないですね。これからだと思います。 私自身は、患者さんとは基本的にコーチングスタンスで関わろうと心がけています。 指示的なことは避け、気持ちを聞こうとしています。そのことによって患者さんとの対立やすれ違いが少なくなりました。 患者さんの深く、病気を超えた深い人生、ご家族とのことなども話してもらえるようになった。 今は生活習慣病とがんという両方を扱うわけですが、コーチングスキルを知らなければ、単に病気を診るだけでしたが、患者さんの奥深い思いなども聞けています。 今は、できるだけ患者さんの言葉や思いを丁寧にカルテに記録としてしっかりとどめたいと思っています。患者さんの生きざまの証拠を残したいという感覚かな。 こういうことは医学部で教わることではなく、コーチングに触れてきたここまでの時間の積み重ねで、そう思えるようになった。少しずつでも、患者さんが自らの病気に向き合う助けができているのではないか、そう思えています。 健さんにとってのコーチングとは? 健さん:これは私が「コーチングを受けている」ということから話したいと思います。私自身がクライアントになるというのは、“医者”という役割から外れて、自分を省みる貴重な時間なんです。話すことで考えが進むことがある。 コーチから客観的な自分を写し出してもらうと、自分のことを知ることができます。他に誰にも言わないような話をここではしていて、定期的に聞いてもらって、かけがえのない時間になっていますね。医療者がもっとそういう経験をしたら、自分が「批判や評価されることなくじっくり話を聞いてもらえる」経験をしたら、何かが変わるだろうと思いますよ。 コーチングスキルを学ぶ人が増えるより、コーチングを受ける人が増える必要があるように思います。 医者は自分の話を聞いてくれる人はなかなかいないと思うし、馴染みがないと思いますが。 コーチが医療の世界を知らなければ医者にコーチングはできないはずという思い込みもあるかもしれませんね。 もっとコーチをつける医者が増えるといいなと思っています。 ありがとうございました。
K.Sさん 物流企業 人事部 部長
2016年〜2018年
Sさんは、もともとご自身のキャリアなどに沿って上手にコーチングを活用されてきた方。この時は職場での人間関係で行き詰まっていらした状態の時に私のサイトをみて連絡してきてくださいました。
Sさんの「改善できることはなんでもやってみよう!」という謙虚さと好奇心の高さには人として尊敬しています。
足掛け2年ほどのコーチング期間を経て久しぶりにお会いしたSさんの表情は当時よりもずっと柔和で幸せそうな表情でした。そんなSさんが私とのコーチングで気づいたこととは...
コーチングを受けた感想から聞かせてください。
Sさん:これまで2人のコーチについたことがありますが、今までのコーチングとは別物でした。 山縣さんからは自分のあり方(Being)について初めて教えてもらいました。自分はどんな存在感があって、どういう影響を醸し出しているのかということを初めて知る機会になったのがインパクトありました。 これ、その後の家族との関わり方にもつながっているんです。自分の影響を自覚するってすごく大事。家族もそうだけど、職場でリーダーとして部下に対してどうあるのか、ということを知ったり、自覚したりしたことはとても大きかったですね。 その後、キャリアカウンセリングの資格も取得されたとか? Sさん:そのことを通じて気づいたこともあります。これもコーチングの気づきからの延長になるのですけど、実技試験が私にとって難しかったんですね。 実技テストでは何を言っていいかわからなかった。気づいたのが、私はファクトでものを話す人なんだなと。 受容と共感はファクトでは対処できないこと。それに気づきました。 自分には感情の部分が欠けているとまでは言わないが、そこをもう少し磨かないと組織でやっていくにもマイナスになるし、家族でもそう。 そんなことに気づきました。特に娘の感受性と自分との違いですね。そういう意味では自分自身の感性を高めていくことも含めて、今は犬を飼うことを通して、感情を出すということをトレーニングしています コーチングをうまく活用されているなあと思います。そんなSさんにとってのコーチングとは? Sさん:コーチングって、見えていなかった自分が見えるようになる。そこに自分自身が焦点を当てて考え続けると決めると、色々なことに窓が開いて広がっていくということを体験しました。 そうなると周りとの関係も変わっていく。新しい関係性も生まれていくなと思う。 そのために、自分がまだ知らない世界があるということを認めないといけないですものね。私はもともとものすごくいい大学を出ているわけでもなく、まだまだだなと思うところがあるから、とにかく学ぼうと思うところがあるのかも知れない。それが教えて欲しい、知りたいにつながるのかも。このサイクルはずっと続けていきたいと思っています。 これまでずっと人事畑できていますが、人事のすべてのことを習得しているわけではないです。 周りに教えてもらいながら、かつできないことは周りと一緒に取り組む。もう少しこの仕事を続けていきたいかな。 ありがとうございました。